2019年9月、突如現れた台風15号の影響で千葉県が長期停電に見舞われる大きな災害問題が発生しました。
当時、関東では電柱が倒れ、家が壊れるなど、体験したことのない、災害を経験した人も多いと思います。
今回は、死者が出た台風15号をきっかけに、我々が考えなければいけない「停電長期化への対策」を考えてみました。
水は絶対に確保すること
災害時に、あなたの生死を大きく左右するのが「水」です。
1日に必要な水分量は、体重などによって大きく左右されるのですが、約1.7リットル~3.7リットルになります。
画像引用元:TABI LABO
人によっては1日3リットル以上必要な人もいるのです。
3人家族の場合、1日に10リットル以上の水を消費する事になります。
これに「トイレ・手を洗う・体を拭く・料理に使う」などの点を考慮すれば、どれだけの水が必要になるでしょうか?
災害を甘く見ている人の中には
- 家にある2リットルのペットボトルに水を入れて済ませる
- コンビニで500mlのジュース買ってあるから大丈夫
このような、対策にもならない事で済ませている人もいるのではありませんか?
災害が来ると思ったときは「ありったけの水を確保する」事が大切です。
家庭でたくさんの水を大量に確保するのにピッタリなのは、ズバリ「浴槽」
水道が止まるまで、とにかくお風呂の水を出しっぱなしにしておきましょう。
それが溜まったら、ポリタンク、洗面器、ペットボトルなどありとあらゆるものに、水を貯めておく事をおすすめします。
蓄電器や発電機を買っておこう・手回し発電機では足りない
緊急時のために災害袋を用意している人も少なからずいるとは思いますが、長期停電化になった際「ラジオが聞ける、手回し発電機」だけでは、何日も続く停電に耐える事は難しいのではないでしょうか。
冷蔵庫やIHなどの生活に必要なものは、手回し発電機をグルグル回すだけでは動きません。
何日も、電気が無い環境で生活するためには「蓄電器・発電機」などを事前に用意しておくことをおすすめします。
蓄電器とは?
蓄電器とは、あらかじめ電気を貯めて置き、災害時にコンセントを使って貯めた電気が使える、大容量の電池のような災害アイテム。
災害時に持ち運べるようなサイズの物がたくさんあるのはもちろん、ネットで簡単に買うことができます。
安い物であれば1万円ちょっとで手に入る物も。
買う際には、サイズ・蓄電できる電気の量、USB充電が可能かなど、これら性能面を考慮しながら選んでみましょう。
災害時に使える発電機って?
発電機と言えば、家庭の屋根に取り付けるソーラーパネルなどを想像する人が多いと思いますが、災害時に役に立つ発電機も多く存在するんです。
・ガソリンを使った発電機
こちらは、発電機の中にガソリンを入れる事で、発電ができる災害アイテムです。
ガソリンをきちんと確保しておけば、停電が長期化してもコンセントを使う事が出来ます。
最新の情報をチェックするために必要なスマホの充電も速やかに行えますので、大きな災害時にはとても頼りになるでしょう。
・ソーラーパネルを使った発電機
屋根に取り付けるようなものではなく、コンパクトなソーラーパネルで発電ができるものもあります。
ですが、これは「曇りなど天候によっては発電量に大きく差が出る恐れがあります。」
台風などの災害時は当然、雨ですので太陽から電気を頂くことは難しいでしょう。
災害時にガソリンは車から抜けばいいやは大間違い!
ガソリンを使った発電機を購入した人の中には、いざという時は車のガソリンを発電機にいれればいいやと安易な考えを持っている人はいませんか?
「ガソリンは静電気などで引火する恐れがあり、素人が無理にガソリンを取り扱えば爆発する恐れがあります。」
本来、ガソリンは特別な資格を持っている人しか取り扱ってはいけない危険な物です。
私もガソリンの取り扱いに関しては専門家ではありませんが、ガソリンを無理に抜こうとして、車の中の満タンのガソリンタンクに火花が1つでも入り引火すれば、車が爆発する可能性があるんじゃないか?とも考えられます。
ガソリンは保存にも十分注意する必要がありますが、災害時に無理に車からガソリンを取ろうとするのは危険だという事を頭に入れておきましょう。
災害時にもし可能であれば、ガソリンスタンドなどに足を運び、適切に対応できる人にお願いするといいかもしれません。
家庭にあった発電機・蓄電器を1つは確保しておこう
ガソリンの取り扱いなどは危険ですので、適切に対応する事が難しい人は、ソーラー式の発電機を買っておくといいかもしれません。
ですが、ソーラー式の発電機の中には、「ソーラーパネル」が付属していない商品もありますので、買う際にはよく確認するようにしてください。
発電機でなくとも、コンパクトな蓄電器を用意しておくのはいいですね。
冷蔵庫が不要な食料を多めに確保しておこう
当たり前ですが、長期停電化になるような台風・災害に見舞われた時は「冷蔵庫が使えなくなります。」
そのため、食料をたくさん買っていたとしても、保存できなくなるので「冷蔵庫が不要な食料をたくさん確保する事が大切です。」
このような事態になったときは「カンパン」がとてもおすすめです。
また、調理が可能な環境を整えているのであれば、パスタの乾麺を大量買いしておくのもいいでしょう。
普段から食事に使えるのはもちろん、災害時にも「常温で保存する事ができます。」
カップラーメンを大量に用意しておくのもいいですが、実は意外とカップ麺は「賞味期限がそこまで長くありません。」
商品によって差はあると思いますが、カップラーメンの賞味期限は約半年です。
ですので、災害時のためにカップラーメンを箱買いしておいたら、賞味期限が迫っているのを忘れて、一気に食べなくてはいけないという事にも成り得るでしょう。
※災害のためにカップ麺をストックする事はとてもいい事に間違いはありません。
私も災害時にストックしているカップ麺は賞味期限が過ぎそうになったら食べて、新しいものを買い足してます。
対して、パスタの乾麺は約3年と言われているので、カップ麺と乾麺のパスタを上手にストックしておくといいですね。
後は言うまでもなく、水を使わずに食べられる缶詰も用意しておきましょう。
カセットコンロを必ず買っておこう
もし、家にカセットコンロが無いのであれば、必ず1つは用意しておきましょう。
カセットコンロとガスさえあれば、電気が止まっても、調理ができるのはもちろん、簡単に持ち運びができますので、停電長期化のようなトラブル時にも大活躍してくれます。
電気が止まってしまえば、冷蔵庫の中の食べ物を食べる必要がありますが、家庭が調理ができなければすべて無駄になってしまいます。
カセットコンロは数千円で買うことができますので、何も災害対策をしていない人は、これを機に買ってみてはいかがでしょうか。
停電時はすぐに冷蔵庫の中身を移動させないように注意しよう
冷蔵庫は電気が止まった後も、冷気を閉じ込めることで、食材を保存できる事をご存知でしたか?
停電になった際に、冷蔵庫の中の食材が腐るのを阻止するため、1秒でも早く食べてしまおうと、すぐに冷蔵を開けてしまうのはもったいないかもしれません。」
というのも、電気が切れた冷蔵庫は、扉を開けずに冷気を閉じ込める事で、しばらくの間は、食材を守る事ができるから。
すぐに冷蔵庫を開けてしまえば、中の冷気が逃げてしまい、保冷できる時間が減ってしまいます。
もちろん、時と場合によって適切な判断をする必要がありますが、停電時には慌てて冷蔵庫を開けるのではなく、冷静に考えてから行動するようにしましょう。
ランタンなどの「置ける明かりを用意しておこう」
一昔前までは、災害のために「懐中電灯」を持っていた人も多いでしょう。
ですが、スマホのライトが優秀となった今、災害時に必要な明かりは「スマホで何とかなると、何の対策もしていない人も多いのではないでしょうか?」
数十分ほどの停電であれば、トイレに行く時など、ちょっとした時に懐中電灯が使えれば問題なかったと思います。
ですが、何日も続く停電長期化のような事態になった時、懐中電灯だけで大丈夫でしょうか?
数時間の停電を経験した事がある人なら分かると思うのですが「懐中電灯で片手がふさがれるのは、とても面倒で仕方がありませんよね。」
停電中は、テレビもパソコンも使えず、ふと何もやる事が無くなって困ってしまうものです。
本を読もうとした時に、懐中電灯を片手に本を読むのはページをめくる際に面倒くさいのはもちろんなのですが
- 冷蔵庫の中身を移動させたい時
- 長時間明かりのない真っ暗な部屋で過ごす時
このような時に、懐中電灯だけでは、何かと心細く、不安になることもあるかもしれません。
このような事態にも安心して落ち着くためにも「置いて長時間使えるランタン・電池で動くスタンドライト」などを用意しておく事と良いと思います。
もちろん、対応している電池を買っておくことも忘れないようにしてください。
思い切って、家に発電設備を用意しよう
これは決して、ふざけていっているわけではありません。
家にソーラーパネルなどを設置しておけば、いざ停電長期化のような災害に見舞われても、家がしっかりと発電してくれる事から、継続的に電気を使う事が出来ます。
そのため、あらゆる災害を想定し、しっかりと緊急時に備えるのであれば、「家に災害対策を施す」事が効果的だと言う事は言うまでもありません。
近所の人たちが停電して困っている中、あなたの家だけ自家発電ができる事を考えれば、どれだけ停電に頼もしくなるのか想像がつくことでしょう。
家を建てる機会がある人は、ソーラーパネルやエネファームの設置を検討してみてはいかがでしょうか。
必要最低限の災害対策は停電長期化に対応できない
今回、いろいろな情報を調べてみて、私が感じたのは「災害袋に入れられるようなものだけでは、停電長期化に対応できない」という事です。
電気が使えなければ、食材の保存も調理も難しくなってしまいます。
それが何日も続き、蓄えている食べ物・飲み物が尽きた時、どうなってしまうのかは、あまり考えたくはありません。
このような状況を生き抜くのに、災害袋はあまりにも貧弱だと思います。
最低でも、水と食料をたくさん確保しつつ、ライトと安い蓄電器を用意しておいたほうがいいのではないでしょうか。
最後までご覧いただきありがとうございます。